吹田市、摂津市、北摂エリアで耐震等級3+制振工法を採用した新築注文住宅をご提案しているオギ建設スタッフです。
今年の夏も、記録的な猛暑が予想されています。ラニーニャ現象がでてましたし、、
近年、日本の夏は年々厳しさを増しており、地球温暖化の影響を肌で感じずにはいられません。
30年前の猛暑日数 比較
東京新聞の記事(2023年掲載)によると、
100年前の夏はこんなに涼しかった…東京の気温を「見える化」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/282145
東京新聞の記事(2023年掲載)によると、1981年〜2000年と2023年の東京の気温を比較すると、明らかに「赤色」(高温)の日が増え、6月や9月にもその範囲が広がっていることがわかります。さらに、2024年の夏は2023年を上回る気温だったと報じられています。
1981年-2000年
2023年
以下の「ShowYourStripes」のデータからもわかるように、特にこの5、6年の気温は異常なほど高く、1990年代と比較して1.5℃~2.0℃も上昇していることが示されています。
このように過酷になっていく夏を快適に過ごすために、これからの住まいに何ができるのか、一緒に考えてみましょう。
窓の性能を強化する
政府が省エネ住宅で最も重視しているのは、実は「窓」だと言えるかもしれません。補助金制度も窓の改修に重点が置かれています。既存の住宅でも、窓の性能を強化することは費用対効果が高いとされています。
窓の断熱性能を示す指標として「U値(熱貫流率)」があります。この数値は、熱の伝わりやすさを表し、数値が低いほど熱を通しにくいことを意味します。例えば、U値0.45の壁と比べると、昔ながらのアルミサッシと単板ガラスの窓はU値が6.51と、非常に熱を通しやすい構造になっています。これは、壁の厚みに換算するとわずか0.2mm、シャーペンの芯の半分以下しかないのと同じくらい、断熱性能が低いことを示しています。
したがって、窓の性能を向上させることは、夏の暑さ対策に非常に有効です。
夏対策には「遮熱ガラス」を選びましょう
現在の窓ガラス選びでは、「Low-E(ロウイー)ガラス」が一般的です。これは、ガラス表面に特殊な金属膜(低放射膜)をコーティングした高性能な複層ガラスで、目に見えない赤外線(熱エネルギー)の反射率を高め、室内外の熱移動を抑える働きがあります。
Low-Eガラスには、「断熱タイプ」と「遮熱タイプ」の2種類があることに注意が必要です。
断熱タイプ:太陽の光を室内に取り込み、室内を暖めやすくするガラスです。冬の暖房費を抑えることができ、省エネに貢献します。
遮熱タイプ:強い日差しを跳ね返すことを目的としたガラスです。夏の冷房効率を高めることができます。
金属膜にはわずかに色が付いているものもありますが、最近ではクリア色など、多様な選択肢が用意されています。
夏に強い家を目指すなら、特に日差しの強い南向きの窓や、西日対策として、遮熱ガラスを配置することをおすすめします。
見過ごせない「壁内結露」と「カビ対策」
高気密・高断熱化が進む現代の住宅において、新たな問題として「壁内結露(へきないけつろ)」が注目され始めています。冬に窓に水滴が付く結露はよく知られていますが、実は夏の冷房中にも、見えない壁の中で結露が発生し、健康被害や住宅の性能低下を引き起こす可能性があるのです。
夏場にエアコンを使っていると、「なんとなくカビ臭いな…」と感じたことはありませんか?これは、エアコン内部で結露が起き、カビが繁殖しているサインです。室内を冷やす過程で空気中の水蒸気が冷たい部分に触れて水滴となり、乾燥しないまま残ることでカビが発生します。
これと同じ現象が、家の「壁の中」でも起きているのです。
見えない場所で湿気がたまり続けると、カビやダニの繁殖を招くだけでなく、住まいの骨格となる柱や断熱材を腐食させ、耐久性にも悪影響を及ぼす可能性があります。しかも、壁の中の出来事なので、住んでいる方が気づきにくく、発見が遅れることが多いのが厄介な点です。
快適な室温を保とうと冷房を使用するほど、室内外の温度差は広がり、壁の中で水滴が発生しやすくなるのは避けられないことと言えます。こうした壁内結露のリスクを根本から解消するには、「断熱性」や「気密性」だけでなく、「湿気のコントロール」まで含めた総合的な住宅性能の向上が不可欠です。ここで注目したいのが、「スーパーウォール(SW)工法」です。
スーパーウォール(SW)工法
SW工法は、以下のような特長で夏の壁内結露を防ぎ、健康的な住まいを実現します。
- 高断熱・高気密なパネル構造により、外気の湿気を壁内に侵入させません。
- 室内外の温度差による結露を防ぐための、計画的な換気と断熱層の設計がされています。
- 壁内部に使用される断熱材には、水分を通しにくい素材(硬質ウレタンフォーム)が採用されています。
- 壁の内部まで計算し尽くされた構造で、カビやダニの発生源を作らない工夫がされています。
SW工法を選ぶことで、夏の冷房時に発生しやすい壁内結露を未然に防ぎ、カビのない清潔で健康的な暮らしを手に入れることができるでしょう。
「健康な暮らし」は「見えない安心」から生まれます。カビはアレルギーや喘息、呼吸器疾患の原因にもなりえます。特にお子様や高齢者の方がいらっしゃるご家庭では、住環境の“見えない部分”への配慮が非常に重要です。
今、多くの住宅が高気密・高断熱を謳っていますが、本当に結露や湿気に配慮されているのかという視点が欠かせません。単に「高断熱」なだけでは、かえって湿気がこもり、カビのリスクを高めてしまうこともあるのです。
壁内の構造から徹底的に湿気対策が施されたSW工法の住まいが、これからの日本の夏を健康的に乗り越えるためにおススメです。
ぜひ、夏に強い家を考えてみましょう。