吹田市、摂津市、北摂エリアで耐震等級3+制振工法を採用した新築注文住宅をご提案しているオギ建設スタッフです。
今回は、お家の売却をお手伝いさせていただいた、とても心に残る出来事についてお話しします。
私たちは工務店として家を建てる仕事をしていますが、不動産免許も取得しており、地元に根ざしたスタンスを大切にしながら、地域の不動産のご相談も承っております。
今回ご相談いただいたのは、昭和50年代に大阪市内から吹田へと移り住まれたご夫婦。
新婚当初に購入されたそのお家は、子育てをし、夫婦で暮らしを育んできた、まさに“家族の歴史”そのものでした。
思い出がぎっしり詰まったその家を、子どもたちと幾度もご相談を重ねた末に手放す決断をされたと伺いました。
「お引越しの後には、冷蔵庫の後ろなど、普段手の届かない場所を最後にきれいにしておきたい」とお話しくださいました。
お引越し後はきっとお疲れもあるだろうに、「お掃除は無理なさらずに」と声をかけた瞬間、私は気づいたのです。
――奥様は、“きれいにしてお別れがしたい”のだと。
少し先に訪れるお家との別れ。
「大切に、大切にしてきた家」
「たくさんの想い出が詰まった家」
このお家がどれほど愛されてきたのか、その空気から伝わってくるようでした。
こんな話を知り合いの不動産営業にしたら、もしかしたら笑われるかもしれません。
でも私たちは、こうした“幸せの器”のようなお家に関わる仕事をしているのだと、改めて感じました。
家を建てる時も、手放す時も。
そこには必ず、家族の想いや物語があります。
私たちの仕事は、その一つひとつに寄り添うこと。
お家を通して一生のお付き合いを続けること。
この日、心の中でそっと仕事への想いを巻き直した、そんな一日でした。