オギ建設では耐震等級3(許容応力度による構造計算)を標準仕様となっています。
お客様から
「オギ建設さんは耐震等級3でも許容応力度による構造計算を強く推奨しているが、その違いが分からない。」
とご相談を受けました。
今回は、そんなご相談を受けた際にご説明する内容を3種類ご紹介させていただきます。
『地震に強い家を建てたい』とお考えの方にはぜひ知っておいてください。
3種類の耐震等級3
耐震等級3には以下の3種類があります。
- 型式適合認定制度
- 品確法における性能表示計算
- 許容応力度計算(構造計算)
型式適合認定制度
大量供給を目的のためにさまざまな手続きを省略するための制度です。
モデルプランに対して、構造の安全性を確保し、それを自社の設計ルールとして展開することで国から特別に認定を受け、構造計算を省略できる制度です。
車などに利用されている型式適合認定制度の住宅版と言えます。
構造計算が不要になるので、大量に提供したいハウスメーカーなどに利用されています。
この制度のおかしな点は、間取りや家の形が変わっていても型式適合認定された設計ルールに基づいて設計していれば間取りが変わっても適合認定されるという点です。
そして、この型式適合認定は法改正などで当然、失効します。
また建築時に計算を省略しているため、将来の増改築や大型リフォームなど構造変更を伴う工事を行うことは基本的にはできません。
引用:効力を失った型式について
建築基準法等の改正により、住宅型式性能認定を受けた型式のうち、日本住宅性能表示基準に従って表示すべき性能を有していないものについて、品確法第53条第2項に基づき次のとおり公表します。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr4_000061.html
以前、とある超大手ハウスメーカーの事例では型式適合認定が失効していたために建築基準法を伴う建築確認申請が出せずに困ったというお話も聞きました。ハウスメーカーの全てではありませんが、型式適合認定では様々な注意が必要です。
性能表示計算と許容応力度計算(構造計算)
※出典:一般社団法人耐震住宅100%実行委員会
https://www.taishin100.or.jp/formulate
性能表示計算と許容応力度計算(構造計算)とも1棟1棟計算するため、一概にその差を説明することは難しくなります。
一般社団法人耐震住宅100%実行委員会さんがモデルプランに対し各計算で出した等級ごとの実際に壁量を調べてみるとかなりの差があることが見て取れます。
性能表示計算で耐震等級2(壁量1.58倍)よりも許容応力度構造計算で耐震等級1相当(1.63倍)の方が壁量が多くなったり
最高等級3を性能表示計算でとれても、許容応力度計算(構造計算)ではまだ耐震等級2をとれていないなど、許容応力度計算(構造計算)は性能表示計算よりも高いハードルになっていることがわかります。
オギ建設は許容応力度に基づく構造計算による耐震等級3
耐震等級3には上記のように「型式適合認定制度」、「品確法における性能表示計算」、そして「許容応力度計算(構造計算)」の三種類があります。
オギ建設は耐震等級3を標準仕様としており、許容応力度に基づく構造計算を推奨しています。
許容応力度計算は性能表示計算よりも厳しい基準を要求することが多いとされています。本当に「地震に強い家」を望む方のもっとも正しい選択になると信じています。